名もなき君の旅
- Miyuki Kubara
- 2016年10月28日
- 読了時間: 2分

世界のさまざまな要素は波と粒子の真逆の二面性を重ねもつ。
音も ひかりも 時間も
それを包括する あなた という存在も
おそらく 愛というエネルギーも。
粒子としての あなたがもつ 粒子の形状の愛は 惹かれあうちからがあり (生きようとする)
波としての あなたがもつ 波の形状の愛は 結びを解き放とうとするちからがある (死のうとする)
あなた は 彼方 意識の果てなき波のなか ふと表出した意識の粒子
想いと無数に重なる光の記憶の粒子 からだが つないでいる。
その奇跡的に生まれ出たあなたのすべてと 奇跡的な結び目 出会いに立ったとき、いったいこのからだとしてのわたしは どう反応していいのかいつも途方にくれる。ほんとうは何もしたくないのに、陳腐な会話などしてみる。
いつも出会いは一瞬だ。それで、完結される。 交り、互いの意識はまったく新しいものへと花開く。 ほとんど意識もできないまま。そして、喜びとともに結び目は解かれる。しかし大概において、ひとは反対にそれからが始まりだと考えてしまう。喜びを再び求め、目の前に本人をおいても、もうあのとき奇跡的に表れ出た意識の主ではないことに気づかない。埋め合わせに‘ 契約 ’という人間的な結びをつくる。そこに出会う あなた はもう本当のあなたではないのに。ただじぶんの写し鏡を見あっている。
流転へ ふたたび
森という夢にて 夢という森をみる
それは
瞳の奥 なつかしさ秘めるものたち求めては
生まれかわる
無限を旅する 名もなきたましいの
無数の 出会いのよろこびと 別れの涙
今日を喜び尽くし
はるかなるときの環 おさめ ときはなつ
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